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子育て科学アクシスブログ


アートは地球を救う!のだ

皆さんこんにちは、成田です。

 
先日、同級生の声楽家と同級生のピアニストが二人で開催したリサイタルに行ってきました。音楽の世界って、年齢を重ねることでますます情感豊かに音質も良くなるのですね。彼女たちの息の合った演奏を聴いているだけで、勇気と幸せをもらえました。

 
ところで、わたしの師匠である金田誠一郎先生がいつもおっしゃるに、「自分の中で、『この人を幸せにしたいから演じる』『この歌やセリフであの人を笑顔にしたい』という思いを持たずして演劇なんてしても意味がない!自分よがりになるな!」ということなのですよ。

とはいえ・・まあ、なかなか素人には難しい話ではありますが、練習でいつもそのことを怒られるので、それなりに一生懸命そこにいる誰かに思いをはせながら演じております。

 
で、その友人たちのコンサートの日、たまたま朝聞いてたラジオでも全く同じようなことをライムスター宇多丸さんがおっしゃってたんです。

「世界のどこかで起こっている争いを本気で考えることをできないなら、芸術や文化なんてなくしてしまった方がいい!」と。

裏を返せば「人間が芸術や文化を醸成させている意味は、ただただ人間同士の争いをなくして幸せを分かち合うためだ」ということなのですよね。

 
本当にそうだなあ、とそれからその日はずっと考えながらホールに足を運んだわけです。

 
声楽家の彼女はフランスに留学してたので、美しいフランス語のオペラ曲を歌ってくれました。

1800年代に作られたフランス語の歌曲が今ホールの高い天井に響いていることの尊さ、これこそが国境を越えた人間のつながりだなあ、と全然歌詞の内容はわからないながらも体の中に染みわたる感じを持ちました。あ!!!そうか!確かに、これこそが、芸術が存在する意味だ!とその時本当にピンときたんです。感動のあまり涙が出ました。

 
この「ピンとくる」感覚ってもちろん前頭葉の働きなのですが、宇多丸さんのラジオを聴いてるだけ、演劇の稽古に出て金田先生に怒られているだけ(笑)では得られなかったわけで。それを考えているときに生の演奏が聴覚から飛び込んできたからこその思考の完成に至ったわけなんですよね。

メディアの発達は素晴らしいものだし、そこにいなくても芸術に触れられるデバイスの増加は障害のある人などの障壁を低くすると思うので、必要だと思います。

でも、やっぱりそれでも私は、「生」には絶対に触れなければならないと思っているのです。

その場にいることで、空気の動きを感じるのです。ホールで一生懸命演じている人とそれを観ている人が動かす空気、そこにはいろいろな思いや感情が当然生まれ、それは人により違いますが、そこに人を殺めようとか、貶めようとかいうものは入ってきません、絶対に。

だから、もしもこれからの子どもたちに、生の空気を味わわせることで「この幸せなひとときを失くしたくない」という思いを強めていけるのなら、広げていけるのなら・・きっと壊れかけている地球と人類を救う気持ちが育つはずだと信じています。

子どもたちはその時には言語化できないかもしれないけど、その前後に入ってきた知識や情報とともに縦横無尽に前頭葉を駆使して「考えだす」きっかけにはなりえるはずです。

 
子どもたちの脳に「ピンとくる」瞬間を作るために、たくさんの生アート体験を入れていきましょう!

 
成田 奈緒子