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子育て科学アクシスブログ


経済教育と私

最近、会員さんに年齢を聞かれ、29歳と答えている上岡です。

(*上岡の年齢には諸説あります)

 
さて先日、アクシスでは「アクシス流経済教育」ワークを行いました。

ファイナンシャルプランナーのTママさんの話はとても面白く、興味深く、あらためて経済教育の必要性を感じました。

 
経済教育と聞き、思い出した映像があります。

それは遡る事35年前の、冬の夕日と1000円札と幼馴染のH君の顔です。

 
「冬、どこまで半ズボンのままいけるだろうか」

そればかり考えていた小1の冬の夕暮れ、止まると凍えてしまう僕は、1人でボールを蹴ってH君が来るのを公園で待ってました。

そこにH君が近づいてくる気配に感じ、振り向いた映像。

それが「夕日に照らされたH君の顔」と「H君の片手にあった1000円札」です。あとH君も「半ズボン」です。

 
「これ、好きに使っていいって」

H君は1000円札を見せて、僕につぶやきました。

1日50円のお小遣いでその日暮らしをしていた小1にとって、好きに使える1000円は、使い切れる!と思えないほどの価値です。

半ズボンの2人は、行きつけの駄菓子屋へ足早に向かいました。

「何故『好きに使っていい』状況になっているのか!?」

「『好きに使っていい』というセリフは誰が誰に言い放ったのか!?」

これらの事情に私とH君は一切触れず、2人でショッピングを開始しました。

「10円のフィリックスガムを買い、キャベツ太郎とさくらんぼ餅を買うとうまい棒が買えなくなる。くー、かば焼きさん太郎も捨てがたい」

と、何かを選び、何かを我慢し、選び、我慢し、を日々繰り返し経験していた2人です。

この日、そのたがが外れたわけですから、何かを選び、選び、選び、選び…です。

そして、公園に戻り、公園の片隅でお菓子をほおばりました。止まると凍えるのに止まって食べました。

あれは冒険でした。

日が暮れ、食べたお菓子の美味しさをお互いに言い合いそれぞれの家に帰宅しました。

至福のときだったでしょうが、早くこの1日が無事に終わることを考えていました。

夜7時頃、玄関をノックする音が聞こえました。母親が出て、それから私が呼ばれました。

玄関には、H君とH君の母親が立っていました。

冒険が終わりました。

この冒険のからくりは簡単でした。

H君家のテーブルに置いてあった1000円札をH君が勝手に持ち出し、私と一緒に使ったというわけです。

H君の母親は「Hが1人で使った」と思って叱り始めたところ、H君は簡単に落ち、私の名前が出てきて、事実確認のためH君親子が我が家を訪問したというわけです。

真向いに住んでましたので、電話よりも訪問が手っ取り早かったわけです。

玄関先でH君はH君の母に、私は私の父母にめっちゃくちゃ怒られました。泣きました。

「友達が1000円おごるといった時点で、それはおかしな場面だから断らないといけない!」と怒られました。大泣きしました。

今だって、お金をおごることもおごられることも抵抗があるのは、この原体験があるからかもしれません。

時は流れ、大学時代、同級生の女子に「女の子におごらないとモテないよー」とよく言われましたが、知ったこっちゃありません。

割り勘です。

おごったところでモテるとは思えませんな、はい。

(*これも諸説あります。近年はおごったほうがもてる説が有力です)

 
上岡