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子育て科学アクシスブログ


「なぜ?」の重要性

こんにちは。黒岩です。
気がつけばもう年末。冬の寒気が身に染みるころとなりました。
皆様、お変わりありませんか?

突然ですが、ここ数年、NHKの朝ドラにはまっています。
ドラマの類はリアタイで見たい派だったのですが、見逃し配信の便利さを知り、「リアタイじゃなくても楽しめる!」と思ったからです。
そんな私にはまったのが朝ドラでした。

もちろん、今期の「ばけばけ」も見ています。皆さんご存じかと思いますが、小泉八雲と妻のセツをモデルとしたドラマです。このドラマで興味深いエピソードがあったため共有しますね。

英語教師として招かれたヘブン先生は松江の旅館に滞在していましたが、旅館を出て一人暮らしをすることになります。その際、ヘブン先生は周囲の人たちに「女中(ハウスメイド)を雇いたい」と言います。ヘブン先生は、文字通り「女中(使用人)」を探していたのですが、明治時代の「女中」には「妾」や「ラシャメン」という意味合いが含まれる場合があったため、周囲の人たちは気を利かせすぎて「妾」を探します。なんだかんだの行き違いがありつつも、トキがヘブン先生の女中として採用されますが、トキは「妾も兼ねた女中」だと勘違いしたまま女中として働き始めます。でも、それは周囲が誤解していただけで、ヘブン先生本人には妾をとる意思はなく、本当の女中仕事だと判明します。

このような勘違いや先回りしたような考え方って、よく起こりうることだなと思いました。
例えば、私が仕事をしている中でも「この状況って、〇〇がきっかけかな」とか、「〇〇さんはこんな風に考えているのかな」とか、いくつかの推測を立てながらお話を伺うのですが、当然、その推測が当たる時も、ズレる時もあります。ですので、私の中で生まれた「なぜ?」の疑問を意識すること、推測や過去の経験だけでなく、敢えて「なぜ?」に関連する質問をすることを意識しています。「わかったつもり」ではなく、できる限りご本人さんの状況を理解したいからです。

そして、この「ばけばけ」のキャッチコピーが「この世はうらめしい。けど、すばらしい。」なのですが、言葉や文化の違いから、トキとヘブン先生は意思疎通やコミュニケーション、もちろん、「女中を探している」のエピソードも含め、いろいろな行き違いがうまれ「うらめしい」ことも多々起こります。でも、惜しまずに思い・考えのキャッチボールを重ねることで「すばらしい」に変わっていく姿が素敵だなと思いました。

コミュニケーションは、つい、時間に追われて端折ってしまうこともありますが、敢えての「なぜ?」やキャッチボールを惜しまない気持ちを持ちつつけたいなと思った「ばけばけ」の一場面でした。

黒岩 美喜