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タメになる読み物

なぜ?がなるほど!に変わる本 ― 知ればなかよし発達障害のお友達


第2回「脳はひとりひとり働きが違う」

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脳は司令塔です。人間が無意識に行っていること、たとえば「眠る」「食べる」「血圧や体温を整える」といったことを間違いなく休みなく行えるように、脳は、君たちも気づかないうちに指令を出し続けています。もちろん無意識に行っていることだけでなく、君たちが意識して行うこと、たとえば見たり聞いたりすることや、他の人と心を通じさせたり、異性を好きになること、いろいろなことを考えたり覚えたり、計算をしたり文章を書いたりすること、そして物を触って感じることなんかも、脳の仕事です。脳が一つ一つの動作の指示をして、体のいろいろな部分を動かしているから行えることなのです。

 
脳が休みなく行っている指令とは、簡単に言うと、体のいろいろな部分から神経を通って「入ってきた刺激」を判断して、それにうまく対応している神経を選び、その神経からの体のいろいろな部分への「刺激の出方」を指示することなのです。

たとえば、寒いところに行って体が冷えた、という刺激が、入ってきたとします。

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するとそれに対応して、脳は「体をあっためろ!」という指令を出すのです。その指令に対応して、体温を上げる役目のある神経が体のいろいろな部分に「刺激を出す」のです。その結果、毛穴を閉じて熱が逃げるのを防いだり、体に蓄えてあるエネルギーを燃やして、体温が下がらないように調節するのです。

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世界中に誰一人として同じ人がいないのは、こういった脳の働き方が人それぞれ異なるからです。同じ気温の日の体育の授業で「寒い寒い」と長袖長ズボンの格好をする人と「全然平気」と半そで短パンでいる人もいますよね。

「寒そうだなあ、大丈夫なの?」「君こそ暑くないの?そんなに着こんで」なんて友達同士で言い合ったことも経験があるでしょう。