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子育て科学アクシスブログ


体を動かして声を出すこと

皆さんこんにちは、成田です。
 
今年は舞台女優業(笑)をいったん休憩している成田ですが、せっかくなので言葉の修業は続けたいと思い、時折師匠の朗読ワークに参加させてもらってます。
師匠が選んできてくれた世界各国の詩人たちが紡ぎだす美しい詩の世界を声で表現するのですが、これが本当に面白い。
「この詩人はどこにいると思う?」という師匠の問いかけに「酒場で飲んだくれてる」「部屋のすみっこで膝抱えてる」など必死で想像力奮い立たせて答えていきます。
そうやって詩を編み出している詩人の情景をはっきり思い浮かべることで、本当に、詩を読む私たちの声が変わるのです。酒場で酔っ払いながら大上段に構えて愛を語る詩人の声は大きく、明るくなります。部屋の隅っこから幸せそうな窓の外の春の景色をあこがれながら見つめている詩人の声は淡々と、でも絶望はしていない音になるんです。
 
そして先日は、モンゴルの詩人の作品を「踊りながら読む」という難題を出されました。
しかもモンゴルっぽいエスニックな民族音楽に合わせて・・
でもこれが、やってみると快感なんです!思い付きで手や足を自由にくねらせながら言葉に身をゆだねるのって本当に心地よい。
ほかの人に見られてるなんて恥ずかしさ、あっという間にどっかに消えてなくなりました(笑)。
指を伸ばして、その先に言葉を飛ばす感覚を味わいながら声を出すと、それまでより余韻が響く音になるのです。
手を丸く動かして両手を合わせながら声を出すと、やわらかい音に変わるのです。我ながらびっくりの体験でした。
 
で、さらに師匠からの指示が出ました。
今度は「読む人」「踊る人」を分けて、読む人は踊る人を見ながら、その動きに合わせて詩を読んで、というのです!
踊る人の手足の動きのメリハリにうまく合わせて言葉を出そうとすると、自然と相手を全力で見つめることになります。相手が動きを止めてしまうと、つんのめるような感じで、言葉が途切れてしまいます。踊る人と読む人が強くアイコンタクトしながら、息を合わせないと決してうまくいかないのです。なかなか難しい、でも共同作業をしている感覚はとても心地よい、そんなワークです。
 
さて、私が踊り、Aさんが読むという回が終わったとき、師匠が言いました。
「Aさん、今成田さんを見つめながら詩を読んでたとき、すごくすごく優しい声に変わっていたの、自分で気づいた?」
そう、踊ってた私は気づきました。相手を気遣いながら、心を合わせようとしている声は、とてつもなく優しく、そこにいる人を心地よく包み込む音になっていたのです。その音に体をゆだねた私は、本当にたゆたうように自然に体が動きました。
 
声は、声帯だけで出すのではなく体全体の動きで出すものであり、また、声を出すときに相手を「真剣に見つめる」ことが声の質を浄化していくものである。それが相手に伝われば「体が動く」。
この循環のセオリー、家庭や会社やいろんなところでのコミュニケーションに応用できそうですよね。
 
ええ、ええ、もちろん成田はその時、「やったー!アクシスのワークのネタがひとつできた~」とほくそ笑んでいたのでした(笑)。
 
 
成田 奈緒子