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子育て科学アクシスブログ


食育考

成田です。こんにちは。

 
私は、結構食いしん坊です。

著書でも書いたように小学生の頃から夕食を作る係でしたが、いかんせん母が料理下手の上、台所独占傾向が強かったので、自分の独創性を発揮する場面はなく、指示されたものを指示された材料で作るだけでした。おでんとかカレーとか。

 
私、なぜだか甘くて酸っぱいものが大好きで、都こんぶとか梅干しにお砂糖まぶすのとか、小さいときからとても憧れてました(笑)。

あるとき小学校から誰もいない家に帰宅した私は、「あれ、食べた~い!」って気持ちが高ぶり、キッチンに潜入し、こっそり初めての自作料理を、自分の舌の記憶をもとに作りました。

今でも覚えてます、その時作ったのが「酢味噌」。

なぜ?!と思いますが、好きだったんですねえ~きっと。

たくさん作って思う存分舐めました。我ながらヘンな奴です。

 
講演会で「食育」について話して下さいと言われることがあります。

……とっても違和感あるのですよね、この言葉。

健康な食習慣を作るために、大人が子どもに教育するってなんか変だなって。

ではなくて、子どもの脳が自分に必要な食習慣を自分で選びとる能力を作っていくことですよね。大事なのは。

 
私は、それは「楽しい記憶」と連動して脳にエピソード記憶として残されることだと思います。もちろん、学校での調理体験も意義はあるとは思いますが、一番は、大切な親しい大人との「美味しい」の共有体験でしょう。

 
私が甘くて酸っぱいものが大好きなのは、昔大好きだったいわきのおばあちゃんの家で、こたつに入って昔話を聞きながら(とはいってもうちのおばあちゃんはアメリカ帰りなんで、昔話も「アメリカでは夜になると家のまわりをコヨーテがうろつくので銃で撃退したもんだ」、なんていうブッ飛んだ昔話ですが)、お茶うけの梅干しにたっぷりのお砂糖をまぶして食べた記憶があるからです。

 
そうして出来た脳は「あ、あれ食べたい!!作ろう!!」って、自分で考えて行動できるのです。

与えられるだけ、指示されて食べるだけの脳ではsurviveできないです。

教育より前に、「楽しい!!」を伴う食体験をたくさん親子で、夫婦で、共有しましょうね。

 
「食育」講演会で、いつも私は「成田家では朝、親子共々めちゃくちゃ飢えてるのでどうしても品数が増えます。数えると朝御飯だけで30品目くらい食材摂取してる日もザラです。」と豪語してます。まあ、たいしたものを作っているわけではないですが、なんせ飢えてるので、食べることは楽しいなあ~、おいしいなあ~、と毎朝娘と言い合えることが何よりの脳育てのような気がします。

 
 
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成田奈緒子