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子育て科学アクシスブログ


岡本太郎美術館に行ってきました

上岡です。

小田急線の向ヶ丘遊園駅を降り、広大な公園内のゆる~やかな坂道を歩いていくと、岡本太郎美術館がドンと現れます。

岡本太郎さんやその奥さんの語ったコトバにはグッ!ときた経験はありますが、岡本太郎さんの作品自体にはいまひとつピンとこない感想をもっておった私です。岡本作品は、人間を抽象化して表現(特定保健用食品『トクホ』のマークのような簡略された人の姿)されますが、どうもソレが『肉体のある人間』に私は捉えられないのでありました。

が、「芸術は爆発だ」と発したあの方の作品だと思うと興味を無くしきれず、とうとう先日、挑んできました。

 
美術館内は遊び心を刺激する構造で、順路は決まっておらず迷路のよう。こりゃぁ楽しい♪

通り過ぎた作品に何度も再会したり、正面から見た作品を次は階段の踊り場から斜め下に見たり、そうすることで新たな感想をもったり、

と気づけば1時間半ぐるぐる美術館内を漂ってました。たくさんの作品群に囲まれ、入場料700円とは絶対お得です!

 
で、挑んだ結果はどうかというと…

絵画はやはりピンときませんでした。

ところが立体的な作品(代表的なものだと太陽の塔など)はグッとくるのです。

そしてちょいとした体験をします。

岡本作品の椅子が複数並ぶ美術館内で唯一写真撮影がOKな場所がありまして、その壁面に、ほぼ平面なのですが抽象化された人間や模様の部分のみが盛り上がって作られたレリーフ作品が飾られてあるのです。

グッときました。

すぐに頭の中で「目の前のレリーフ作品が少しも浮き上がってる箇所がなく、まったくの平面の絵画だったらどうだろう」と画像処理する。

たちまちピンとこなくなる…。

 
どうやら私の場合、抽象化されたものはイメージが湧きにくく、でも少しでも奥行きを感じられる造りであればイメージを湧きたたせられピンときてグッとくるようなのです。写実的な絵は平面でも十分に、流れ込んできますし。

で、そんな自分に気づき、「これら(抽象かされた人間が描かれた平面の絵画)を味わえてないなんて勿体ないなー」と思ったのです。

これは、感性の相違ではなく、こちら側のアンテナの問題に思えたからです。

 
私は映画をよく観ますし、映画関係の本をよく読みます。だから1つの作品を見て「好き!」「嫌い!」と感性でも捉えますが、映画の知識がある分「あの映像は凄い」「前作からつながった物語だ」など、好きだろうが嫌いだろうが、結局味わうことができます。

私は物語小説をよく読みます。1つの小説に出会うと感性で楽しみますが、知識でも味わえます。

なんでもそうで、全く知識がなければ「面白くない」と思ったらそこまでですが、知識が入ってくることで深く足を入れることができ、その奥に潜む面白さに出会えます。この理屈でいうと、

芸術にはさっぱり触れてこなかった私がいるのです。知識がなければ、感性に頼るしかありません。ピンとくるかこないかの2択しかない。こりゃ、勿体ないです。

だからといってどんな分野にも精通しようとなんでもかんでも知識をかき集めるには、生活時間が足りない。

でも、私にとっての岡本太郎さんのように、

「ピンとこない」ときもあるけど「グッとくる」ときもあるものならば、こりゃ、挑んでみる価値はありそうです。

色んな芸術に触れ、書籍を読み、そしていずれ岡本太郎美術館に再挑戦いたします。

 
上岡